陰と影

502effect_shade_00eyecatch画像加工
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サスケ
サスケ

さて、今回は陰と影だ

ミノ子
ミノ子

良かった! やっと私のラノベに使えそうな画像加工ですね

サスケ
サスケ

キャラクターに陰をつけたり、壁や地面にキャラクターの影をつけたり、合成っぽさを誤魔化せる画像加工だ

ミノ子
ミノ子

地味に使い勝手が良さそうですね

要約

陰と影の画像加工について、その詳細な加工方法を紹介します。

これにより合成したキャラクターと背景を馴染ませ、違和感のない挿絵とすることができます。

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陰と影でキャラクターを馴染ませよう

バストアップの挿絵を描いている分にはそれほど気にならないのですが、全身を描くとなんだかキャラクターが浮いて見えたりします。背景に馴染んでない、合成したでしょ? って雰囲気がバレバレだったりして。

そりゃたしかに合成ですからしょうがない。でもちょっとは合成でなく見せたい。そう思ったときに助けてくれるのが陰と影です。

背景にあわせてキャラクターに陰をつければ、周囲に溶け込んで見えます。Vroidのキャラクターにはもともと陰がついていますが、その調整範囲を超えて陰を表現すれば合成っぽさを緩和することができます。

もっと強力なのはキャラクター自身が壁や床に落とす影です。逆にこれがまったくないとやっぱり合成した感はぬぐえません。効果的に影を落とすことができれば、違和感のない挿絵を表現することができます。

陰を意識した合成

まずはキャラクターを準備します。

502effect_shade_01character
陰と影 – キャラクター

今回はヒロインのくせに最近出番の少ないシナルがモデルです。

合成についての詳しい説明は以下をご参照ください。

ということで合成した画像を以下に示します。

502effect_shade_02synthesis
陰と影 – 合成

VRoidとDream by WOMBOがかなりいい仕事してくれましたので、最初から違和感は少ないです。それでもやっぱりもう少し溶け込ませたい。

ここで気をつけるべきはキャラクターと背景それぞれにたいする光の当たり具合です。

今回の場合、キャラクターにも背景にも左から光が当たっていますが、これが逆だとどうしようもなかったりします。対策としてはVroidの撮影時に照明の方向を調節するか、背景を反転させるかしましょう。

陰の描画とぼかし

キャラクターの選択

ここではレイヤーをふたつ使って濃さの違う陰を表現したいと思います。どちらのレイヤーも陰をつけるのはキャラクターだけ。ということでキャラクターだけを選択します。

502effect_shade_03select
陰と影 – キャラクターの選択

キャラクターのレイヤーを選択して「選択範囲」から「レイヤーの透明部分から新規作成」をクリックします。

502effect_shade_04new_layer
陰と影 – レイヤー新規作成

キャラクターが点線で囲まれます。これでキャラクターだけが選択されました。

陰の描画

陰の描画には①キャラクターの陰になる部分を黒く塗る、②全身を黒く塗りつぶして不要部分を消す、というふたつの方法があります。どちらでも良いのですが、陰の鋭い出っ張りを表現しやすい②のほうが手軽かと思います。

まずは陰を描画するレイヤーを準備します。右下のレイヤー新規作成ボタンを押し、新しくレイヤーが作成されたことを確認します。陰を描くレイヤーがキャラクターのレイヤーよりも上にくるようご注意ください。

502effect_shade_05rectangle
陰と影 – 四角塗りつぶし

新しく作成したレイヤーで、四角塗りつぶしをおこないます。色は黒。このときレイヤーが間違っていると、背景やキャラクターが塗りつぶされるので注意してください。また、キャラクターの選択が解除されていると、本当に四角く塗りつぶされます。

502effect_shade_06paint_black
陰と影 – 黒塗りつぶし

新しいレイヤーでキャラクターだけが塗りつぶされました。

502effect_shade_07transparent
陰と影 – 不透明度調整

キャラクターが完全に黒く塗りつぶされたままでは作業がしにくいので、適当に不透明度を調節します。ここでは50%としました。

502effect_shade_08erase
陰と影 – 不要部分の消去

陰をつけたくない部分の黒を消しゴムで消していきます。あとでぼかすのでかなり適当でも問題ないです。

502effect_shade_09erase_check
陰と影 – 不要部分消去の確認

不要部分が残っていないかどうか確認したい場合には、レイヤーの表示/非表示ボタンを押して、陰のレイヤーだけを見るとわかりやすいです。

レイヤーをもうひとつ使うので複製します。陰の濃さはひとつでいいや、って場合はぼかす工程に進んでください。

502effect_shade_10layer_copy
陰と影 – レイヤーの複製

複製したいレイヤーを選んで右クリックすればメニューが出ます。「レイヤーの複製」をクリックしてください。

502effect_shade_10layer_paste
陰と影 – レイヤーの複製完了

レイヤーが複製されると、不透明度50%が重なって影が濃くなります。ここからふたたび不要部分を消去して、二段階に濃さを変えます。

502effect_shade_11erase
陰と影 – 不要部分消去二回目

陰の濃さが二段階になりました。これで陰の描画工程は完了です。

陰をぼかす

つぎは描画した陰をぼかします。何しろ素人ですから、いくら消しゴムがけとはいえ、素のままで線を出すのは怖すぎますので。

502effect_shade_12blur
陰と影 – ぼかし①

ぼかしたい方のレイヤーを選び、「フィルタ」から「ぼかし(ガウス)」をクリック。ぼかし(ガウス)ウィンドウが出るのでぼかす量を調節します。ここでは「5」にしました。

さっきからずっとそうなのですが、キャラクターだけが選択されている状態を保ったままにしてください。ぼかし(ガウス)ウィンドウのプレビューにある通り、キャラクターのフチの部分をぼかさないためです。

502effect_shade_13blur_miss
陰と影 – ぼかしミス

キャラクターの選択が解除されていて、レイヤー全体にぼかしフィルタがかかるとどうなるのか? その場合、上の画像のようにキャラクターのフチの部分までぼかされます。キャラクターにできるはずの陰が、背景にできてしまった状態です。

もしキャラクターの選択が外れてしまった場合には、前の工程と同じように、キャラクターのレイヤーから「レイヤーの透明部分から新規作成」で、もういちどキャラクターだけを選択してください。

502effect_shade_14blur_second
陰と影 – 不透明度調整

もう片方のレイヤーの陰も同様にぼかします。これで不連続でない、陰の濃さが表現できます。

でもこれだとちょっと陰が濃すぎます。そんな場合は好みに応じて、それぞれのレイヤーの不透明度を変えてください。

以上で陰の画像加工は完了です。お疲れ様でした。

背景にキャラクターの影を落とす

今度はキャラクターが背景画像に落とす影の加工を紹介します。さっきまでと同じ画像で説明を続けます。

502effect_shade_16new_layer
陰と影 – レイヤー新規作成

影を描画するレイヤーを新規作成します。キャラクターにできる陰は、キャラクターレイヤーよりも上でしたが、キャラクターが落とす影はキャラクターよりも下にくるようにしてください。キャラクターに影がかぶった場合でも見えなくなり好都合だからです。

502effect_shade_17draw_shadow
陰と影 – 影の描画

黒い色で影を描画していきます。ブラシサイズは画像にあわせてお気に入りでどうぞ。適当に塗りましたが、レイヤーがキャラクターレイヤーの下なのではみ出しを気にする必要がありません。

502effect_shade_18blue_shadow
陰と影 – 影のぼかし

陰と同じようにして影をぼかします。

502effect_shade_19shadow_complete
陰と影 – 完成

不透明度を調整して影も完成しました。

これにて陰と影、どちらも画像加工完了です。お疲れさまでした。

実際にこの画像加工を使った挿絵としては、例えば以下があります。

魔法都市カディンギルの追憶 ~アメイジア帰還計画発動~
「1-5 森の妖精、葉っぱ爺」
https://ncode.syosetu.com/n4503hx/12/

まとめ

陰と影の画像加工について、その詳細な加工方法を紹介しました。

これにより合成したキャラクターと背景を馴染ませ、違和感のない挿絵とすることができます。