どうしてオレだけ……
……闇に吞まれてますね。サスケさんに負けちゃったんですか?
あのヤロウ、オレを見て「武者修行の価値無し」とか言って、鼻で笑いやがった……
主人公なのに格下認定されてる!
要約
武者修行第五回はニムロデです。変な校章ワッペンがムズイ上に、なぜか全体的に崩壊が発生するという最強の相手。LoRA生成の段階でトリガーワードに加えて、簡単なプロンプト記入で対抗し、なんとかハイパーチェンジ完成です。……イマイチ勝った気がしませんが。
はじめに
勝手な憶測ですけど、AIはかわいい女の子を描くのが得意であって、男キャラはあまり気乗りしない、もっと言うと非イケメンは苦手な傾向があると思っています。ネットに存在する画像の差を考えれば、妥当な話?
今回再現に挑戦するのは自作ラノベの主人公ニムロデ。男キャラであって、非イケメン(アンデット顔)という、AIイラストの鬼門です。……以前に軽く試した際には歯が立たず、早々に記事化を断念して撤退しました。
本格的に取り組んだ今回も大苦戦。っていうかまだ勝てた気がしていません。十分レベルが上がってからリベンジしたい相手です。
↓その他のキャラクターに関してはこちらをご覧ください。
↓自作LoRA学習に関しては以下の記事をどうぞ。
主人公なのにLoRA化がムズイ
恐怖の崩壊現象
今回もPaperspaseを使って学習画像枚数30、繰り返し数10、前回のシナルを参考にエポック数は16から始めます。学習画像はVRoid Studioキャラクターを単色背景やらDream by WOMBO背景やらで撮影しました。詳しい条件は以下をご参照ください。
PixAI.artへのLoRA投稿の方法は以下に詳しく書いてあります。
投稿したLoRAを用いてプロンプトはLoRAトリガーワードのみ、モデル「Moonbeam」で「一括(x4)」生成です。無理のないAIイラストを生成していただくため、今回も比重の値を振って確認します。
上記はかなりマシなものを持ってきたのですが、全体的に不自然で、崩壊したような世界観のイラストが出てきました。自作LoRAを作った初期の段階で、ニムロデLoRAは試していますが、その時も作画崩壊みたいな画像ばかり出て来ました。
この手の不自然画像が出てくるのはエポック数が大きすぎるサインであって、下げれば良いのだと勝手に思ってます。しかし、今回のエポック数は「16」ですから十分低い。実際校章ワッペンの再現性は低いですし。
ならば比重を下げるのが次の手ですが、「0.8」まで下げて、本来胸にあるワッペンが肩に移動するほど自由に描いてもらっても、崩壊は発生しています。
以上から、エポック数や比重を下げる手段は使えず、別の方法で作画崩壊を食い止める必要があることがわかります。……どうやって?
プロンプトで対応
色々試してみたのですが、プロンプトの変更が有効でした。トリガーワードに加えて、「boy 1, solo, black short hair, black eye」と入力(プロンプト①)。少しでもイラストの方向性を規定することで、世界の崩壊を食い止める作戦です。
するとご覧のとおり、さっきよりはずいぶんと自然なAIイラストが生成されました。世界の崩壊は食い止められた感があります。
こうなってくると再現性アップのためにエポック数を上げても良さげです。さらに言えば、プロンプトの「black」に引っ張られているっぽいので、これらを削ってみるのも効果的と考えました。
ということでエポック数は「24」にアップ。プロンプト②としてトリガーワード+「boy 1, solo」、③としてトリガーワード+「boy 1」を試します。比重を下げても変化は少なそうなので、「1.0」固定です。
プロンプト①は全体的に黒い。やっぱり「black」は無しの方向で行きましょう。プロンプト②はソロ感ハンパない。一応主人公ですからここまでボッチじゃなくて良いのですよ。やっぱりプロンプト③が妥当な気がします。
さらに欲が出て、もうちょっと再現性が欲しくなってきました。まずはローブを長くしたい。ということでプロンプト④としてトリガーワード+「boy 1, long robe」を準備。さらにエポック数「32」も導入です。
……少なくともエポック数アップはそれほど効果なさそうですね。だったら無理が少ないだろう「24」の方が良さげです。「long robe」は効果あり。色さえ入ってなければ、引っ張られることは少ない?
ハイパーチェンジ! ……不要?
ここまでで最強はエポック数「24」のプロンプト③ですかね。ならばこれでハイパーチェンジ!
……うーん、ハイパーチェンジ不要でしたかね? 考えてみれば、ハイパーチェンジのプロンプトの中身は女の子キャラ向けな気がしてきました。まだサスケは『黙ってれば悪くない』キャラでしたけど、アンデット顔のニムロデにこれは不要だったかも。
ハイパーチェンジなどと名前を付けて同じ処理をしていますけど、キャラの性質に合わせて、本来プロンプトを変えるべき? キレイなキャラ、かわいいキャラ、カッコいい系、みたいな。これは今後の課題な気がします。
なんとなく完全勝利とはいきませんでしたけど、判定勝ち的にニムロデのハイパーチェンジも完成! 腕前が上がったら再戦したい相手ですな。
まとめ
武者修行第五回ニムロデ、変な校章ワッペンがムズイ上に、なぜか全体的に崩壊が発生するという最強の相手でした。LoRA生成の段階でトリガーワードに加えて、簡単なプロンプト記入で対抗し、なんとかハイパーチェンジ完成です。……イマイチ勝った気がしませんが。
↓ハイパーチェンジの詳細は以下をご参照ください。
↓同じ男キャラでもサスケのほうが作風プロンプトと相性良さげです。
↓作風プロンプトもキャラによって変えるべき? ……変えるべきでしょうね。
↓ニムロデの苦労とは正反対に、物凄く素直なキャラクターもいます。
↓ニムロデ並みに崩壊したけど、プロンプトで持ち直したキャラクターもいます。
↓男キャラであってもイケメンならLoRA化に問題ないことがわかっています。
↓非イケメン男キャラという同系統なラシュモアのLoRAが悪くない件について。