Inpainting機能のマスク編集とはなんぞや?
急にどうしたんですか? マスクをかけた部分だけを修正する編集ですよね?
違う! 「マスクをかけた部分だけを修正する」にあらず! 「マスクをかけない部分を修正しない」だ!
……最近暑いですからね。いつも変ですけど、さらに拍車がかかってます
要約
PixAI.artのInpainting機能マスク編集を用いて、AIイラストをモデルチェンジする方法を紹介します。LoRA推奨モデルで実現した高い再現性を保ったまま、お好みモデルの雰囲気を出すことが可能になります。
はじめに
自作LoRA+「Moonbeam」の組み合わせで再現性は上がりました。しかし、やっぱり「Anything V5」の雰囲気に憧れます。まあこのあたりは好き好きが分かれる、完全に趣味の問題なんですけどね。
そこで気がつきました。これまでInpainting機能を破綻部分の修正に使っていましたけど、マスク機能なら変えたくない部分を残して他部分の雰囲気変更に使えるのでは? 「Moonbeam」から「Anything V5」へのモデルチェンジが可能なのでは?
変えたくない部分とはズバリ「赤いリボン」と「変な校章ワッペン」です。ミノ子の場合、他はどうにかなるんですよ。黒髪ショートで、白い服って言ったらたいてい何とかなります。
「Moonbeam」で高い再現性を担保しておいて、厄介な「赤いリボン」と「変な校章ワッペン」以外を「Anything V5」にモデルチェンジする。そうすれば再現性良く、好みの雰囲気のAIイラストを生成してもらえるんじゃね? それが今回のコンセプトです。
↓機能がたくさんあるもんだから色々遊べてマジ感謝。ありがとうございます!
↓LoRAとの併用なら「Anything V5」より推奨3モデルのほうが好みです。
いざ! モデルチェンジ!
やっぱりStrengthがポイント
さっそくモデルチェンジ作戦にチャレンジです。
ベースは今日も大活躍、髪切り過ぎミノ子です(左画像)。「Moonbeam」も好きなんですけど、この再現性のまま「Anything V5」にしたい。ということで厄介なリボンと校章ワッペンのみ残して他全部にマスクをかけます(右画像)。
マスクをかける方法や使い方の詳細については以下の記事をご参照ください。
上の記事に書いてある通りポイントは「Strength」です。小さ過ぎると再描画した部分もベース画像の影響を強く受けて変化の少ない画像になりますし、大き過ぎるとあまりにも自由なAIイラストができます。
ここはやっぱり「Strength」の値を振ってみるべきでしょう。プロンプトは「girl 1, solo」のみ、いつものように「一括(×4)」生成し、一番それっぽいAIイラストを以下に示します。
はい! キレイに並びました! 「Strength=0.4」では変化が少ない。ちょっとアカ抜けたくらいな感じです。「0.6」でだいぶ雰囲気が変わって、「0.8」以降はやり過ぎ。
「Strength=0.6」であれば、ミノ子としての再現性も十分で、かつ「Anything V5」の雰囲気もわりと出ているんじゃないでしょうか。
「Strength=0.8」は安定性もイマイチでした。上記はもっとも良いものを示しましたけど、他はずいぶんと面白いものが多かった。いっぽう「0.6」はわりと安定していて、同じような画像を生成してくれました。他の3枚は以下のとおりです。
わりといい感じじゃないでしょうか? 高い再現性のまま、「Anything V5」っぽい雰囲気を出してくれてません? 微妙に髪飾りが見えてて、髪型やら目の色が変わっているのが玉にキズですけど、モデルチェンジ作戦は大成功だと思ってます。
プロンプトの影響確認
…ここでちょっと欲張って髪型いじってみますか。プロンプトを「girl 1, solo, short hair」に変更します。前回の教訓から、色をプロンプトに入れると引っ張られる? なんてちょっと恐れているので「black」なしの「short hair」のみです。
「short hair」くらいなら追加しても問題ないみたいです。髪の毛は全部見事にショートカット。……全部の画像で、ローブにボタンが出てきたの気のせいですかね? まあ、これくらいなら許容範囲なんですけど。
こうなると次に気になるのは髪の毛の色です。上記画像の髪色は問題ないんですけど「プロンプトに色を入れると画像が引っ張られる」説は本当か? やっぱり試してみたくなってきますよね。プロンプトを「girl 1, solo, black short hair」にします!
あれ? わりと問題ない? もっと黒っぽい画像になると思ってたのに、わりと鮮やかです。代わりに気なるんですけど、自由度が上がってる? 手を出してる率が半分になってます。プロンプトを増やすと自由度が上がるんですかね? このあたりはおいおい検証します。
ちょっと自由度アップが気になりますが、髪の毛の色指定は可能っぽいです。同じようにして目の色も合わせれば、さらに再現性アップですよね。やっぱりモデルチェンジ作戦は成功と言って良さそうです!
まとめ
PixAI.artのInpainting機能マスク編集を用いて、AIイラストをモデルチェンジする方法を紹介しました。LoRA推奨モデルで実現した高い再現性を保ったまま、お好みモデルの雰囲気を出すことが可能になります。
……さて、モデルチェンジの有用さが証明されました。プロンプトもわりと追加して大丈夫っぽいです。そうなると次はアレですよアレ。再現性を重要視し、長らく封印してきた作風プロンプトを使う日がやってきそうです。
↓いくら何でも長すぎるんじゃないかなー、と思ってますけど挑戦したい!
↓長すぎるんじゃないかなー、とか思ったけど何とかなりました!
↓同じことをVRoid合成画像でやったらどうなるんでしょうかね?
↓すべてはLoRA⇒学習画像となるVRoid Studioにかかっています!