……さて、ついにこの日がやってきた。自作LoRAをPixAI.artに投稿して、オリジナルキャラのAIイラスト生成だ
……短いようで長い道のりでした。思ったより早くここまで来られて、運が良かったですね!
でもまあ、まだまだ試したいことはいくらでもあるんだけどね
ということで、さっそく行ってみましょー!
要約
LoRAファイルをPixAI.artにアップロードして、オリジナルキャラクターを高い再現性でAIイラスト生成してもらう方法について紹介します。これで私も憧れのモデルマーケッターですよ。
いっぽうで今後の課題も見えてきています。ただの立ち絵風の再現ならわりと出来るのですが、なんらかの行動を伴ったときに、再現性は保てるのか? 今後はそのあたりを確認していこうと思っています。
はじめに
AIイラスト生成は再現性に難あり。ラノベ挿絵に必要な「同じキャラの別シーンを生成する」が苦手っぽい。LoRAを使えばイケる? でもオリジナルキャラのLoRA学習なんて、すごいスペックのパソコンが必要そうだし貧乏人には手が出ない……。
そう思ってはや数か月。いろいろありましたが、Paperspaceでkohya版LoRA学習が可能になりました。数年前に二万円で買った中古ノートパソコンと421円のPaperspace代金(Pro版で割引込み)ですから、貧乏人にも十分可能な範囲ですよ。
PaperspaceのPro版は割引なしだと毎月8ドルかかります。1000円ちょっとの出費が続くのは貧乏人的に厳しい。ということでオリキャラLoRAをPixAI.artにアップロードしたら、いつでも好きな時に生成してもらえるのでは? と思った次第です。
ここまでひどい私的利用があるだろうか? ……いや、でもみんな個人的な性癖全開のLoRAをアップしているし、ある程度いいよね? っていうか個人的趣味を満たすためのモデルマーケットだよね?
↓PaperspaceでのオリジナルキャラLoRA学習についてはこちらをご参照ください。
↓PixAI神まとめ。お世話になってます! 足を向けて寝られません。
PixAI.artでオリキャラAIイラスト生成
自作LoRAの投稿
まずは自作LoRAファイルの投稿です。……でもその前にどんなキャラクターかわからないと、話が伝わらない? ということで以下に示します。
こんな感じのVRoid Studioで作成した3Dキャラクターですよ。黒髪ショートカットで、白いローブ的な学生服を着ています。胸のリボンと変な校章ワッペンが再現ムズいです。このあたりの話はLoRA学習の記事を読んでいただけると嬉しいです。
まずはPixAI.artにログイン。上のほうにあるボタンからモデルマーケットへと進みます。
画面上部の黒い「モデルマーケット」ボタンはわりと常に出ているかと思います。そこを押せばモデルマーケットに行けます(左画像)。
モデルマーケット画面で中央の「モデルやLoRAをアップロードする」ボタンを押すと投稿画面に移ります(右側象)。LoRAファイル「うんたらかんたら.safetensors」をアップして必要事項を記入します。
このあたりは以前もやっています。あのときは自作LoRAではなく、探してきたものですけど。自作まではしないよ、ってかたはそちらをご参照ください。
今回はLoRAファイルとしてepock数「7」の「minokoschool7.safetensors」を使います。どうせ自分しか使わないので、その他は適当に。
必要事項はまだ続きます(左画面)。寛容なVRoid Studioを使って自分で作ったキャラクターを、自分でLoRA学習したので、権限も適当でOK、……なはずです。全部書いたら「投稿」ボタンらを押します。
モデルの投稿が終わったらさっそくAIイラスト生成したい(右画面)。「このLoRAを使用する」をクリックすると、生成画面のLoRA設定ウィンドウに飛びます。
パラメータと言っても、ひとつしかありません。「比重」を大きくするとLoRAに忠実になりますし、小さくすると自由になる。あとは「プロンプトにトリガーワードを追加」をチェックしておくと便利です。
使用するモデルとしては「Moonbeam」、「Neverland」、「Whimsical」が推奨されています。このあたりを確認したら「確認」ボタンを押します。ちなみに生成画面のLoRA項目に「minokoschool7:0.6」とあるのはLoRAファイルと比重のことです。
さあ、お待ちかねの自作LoRAによるオリキャラAIイラスト生成ですよ!
生成AIイラストの検証
まずは簡単なところでプロンプトは「minokoschool, girl 1, smile」。モデルと「比重」を変えてAIイラスト生成してもらいます。
……おおぅ、ミノ子だ。全体的にレベルが高い。ほぼすべてネクタイと校章ワッペンを再現しています。当然のごとく比重が大きくなるほど、再現性が高い。
モデルごとの違いとしては「Moonbeam」が「比重=1.0」でちょっと崩れ気味、「Neverland」がほぼ完ぺき、「Whimsical」が独自路線追加したがりで紫頭、って感じです。「Moonbeam」と「Neverland」がLoraミノ子と相性良さそう。
お次はもうちょっとプロンプト追加です。「minokoschool, girl 1, smile, black short hair」で、ちょっと長めの髪をショートカットにして、髪色は黒にしていただきたい。「比重」は抑え目にして「0.9」でどうだ!
……あれ? 気のせいかな? モニターの向こうに完璧なミノ子がいますよ?
などとボケたくなってくるほど、再現性高いです! 特に「Moonbeam」がヤバい。完璧ミノ子。「Neverland」はリボンの色がちょっと残念。「Whimsical」は……、もう自分の道を進んでいただきたい。
もちろんガチャ的な要素も残っています。服の色が違ったり、リボンが棒タイになったり、校章がなくなったり、スカートをはいてたりいろいろでした。
ここで役に立つのが「一括(x4)」ですよ。上記三つのモデルは「単一」生成が1100クレジットで、「一括(x4)」生成が1400クレジットです。メール認証していれば「一括(x4)」生成は1200クレジットになります。
一日にもらえるのが10000クレジットなので、「一括(x4)」だと最大八回三十二枚生成可能。これで無料なんだから申し訳ないレベルです。
これはかなりイイ感じでないの? VRoid Studioでキャラクターを作って、LoRA学習すればオリジナルキャラを高精度で再現できる。ガチャ勝負になっても数で押し切れる可能性あり。ラノベ挿絵への応用ハードルがまたひとつ下がった気がします。
さらなる高みを求めて
ここまで来ると気になるのがアレですよ。作風プロンプトですよ。プロンプトの後に追加するだけで突然クオリティーが上がるという、偶然手に入れた謎の一品。
もっとも再現性が高かったMoonbeamの「比重=0.9」、プロンプト「minokoschool, girl 1, smile, black short hair」の最後に作風プロンプトを追加して、勝負だ! ガチャ要素を考慮して「一括(x4)」ですよ。
……うーん、嫌いじゃない。嫌いじゃないんだけど、これまでの苦労が水の泡です。リボンも校章もどこかへ行ってしまいました。ミノ子がパワーアップ! とかで一回きりの使用ならまだしも、これまた再現性はない予感。
なんかもっとこう、キャラクターの特徴をそのままに雰囲気だけ変えてくれるとありがたかったんですけど、そう上手くはいきませんでした。残念。情報量が多すぎて、本当に再現してほしい部分が薄まった感じ?
……同じことは作風プロンプト以外でも言えるかも。ラノベ挿絵にするためには、キャラクターがパンチしてたり、魔法を使ってたり、何かを食べていたり、ともかく行動を伴います。これらの行動と再現性の両立ができるか? そのあたりが今後の課題な気がします。
まとめ
LoRAファイルをPixAI.artにアップロードして、オリジナルキャラクターを高い再現性でAIイラスト生成してもらう方法について紹介しました。これで私も憧れのモデルマーケッターですよ。
いっぽうで今後の課題も見えてきました。ただの立ち絵風の再現ならわりと出来るのですが、なんらかの行動を伴ったときに、再現性は保てるのか? 今後はそのあたりを確認していこうと思っています。
なにはともあればチェックポイントをひとつ通過した感があります! ありがとうございました!
↓連邦のLoRAは(わりと)完成している!
↓普通のLoRAはこちら。さすがに有名キャラは羨ましい再現性の高さです。
↓Paperspaceの登録とStable Diffusion導入はこちらです。
↓この記事も更新が必要になってきました。嬉しい悲鳴です。
↓いい感じの条件を見つけて、PixAI.artに投稿したいと思ってます。
↓検証を重ねて、ふたたびPixAI.artにLoRA投稿した際の記事です。
↓じゃあその他のモデルはどうか? 検証してみました!
↓LoRAと作風プロンプトの併用も試してますよ。